みなさんこんにちは!
明石のパーソナルトレーニングジムTremの大元です。
6/28日から7/1にかけて、代表の井上とボディビルの大会視察のためにマレーシアに行ってきました。
今回はその体験記をブログ記事にしたいと思います。
WNBFというボディビル団体
まず初めに私を含め、Tremスタッフの二星、中原はANNBBF(全日本ナチュラルボディビルディング連盟)という日本のボディビル団体に所属しています。
また、代表の井上もこの連盟の理事を務めています。
ANNBBFは、ドーピング検査を厳しく行う団体で、禁止薬物を
「使用したことがない・使用していない・これからも使用しない」をスローガンに約70年にわたって活動を続ける歴史ある団体で、「スポーツとしてのボディビル」を大切にしています。
そんなANNBBFが業務提携を結んでいるのがWNBF(世界ナチュラルボディビルディング連盟)です。
WNBFは世界最大級のナチュラルボディビル団体で、約60カ国のアフリエイトが加盟をしています。
今回のマレーシアの大会にも、台湾、UAE、オーストラリア、イギリス、香港、シンガポール、日本などから国際審査員が参加しグローバルな交流をおこなっています。
WNBFマレーシア
そのWNBFマレーシアが主催する『MUSCLE MASH 2024」
今回私たちが訪れたマレーシアの大会です。
1つの大会にも名前がついていてかっこいいですね👍
クアラルンプール空港から電車を乗り継いで約1時間、
駅直結の大きな商業施設の中にある劇場で大会は開催されました。
東南アジアのイメージとは裏腹にとてもキレイな施設、アクセスの良さ、イベントの宣伝力の高さが一番最初に受けた印象です。
WNBFマレーシアといっても、国内選手権のような全国一を決める大会ではなく、WNBFに所属している選手でドーピング検査にパスしていれば誰でも参加ができるというシステムで、カテゴリによってはプロ選手を決める大会であり、世界大会の出場権を決める大会でもあります。
WNBFのプロ選手になるために世界中から選手が参加することになるので、もちろんレベルは高かったです。
運営スタッフの視点から
今大会は、6月29・30日の2日間にわたっての開催でしたが、出場する選手は大会当日までに「嘘発見器」によるドーピング検査を済ませ、前日の28日にもアスリートミーティングを行なっています。
出場するまでにかなりハードルが高いイベントですが、それでもマレーシアを中心にアジア諸国の選手が200人以上参加していたと聞きました😲
日本と比べるとボディビル団体の数に差があるとはいえ、人口は日本の方が約4倍多く、ジムも競技人口も多い。
それなのにこの盛り上がりを見ると、自分達はかなり遅れをとっている”惨敗だ”と感じたのが正直なところでした。
イベントとしての演出はかなりのハイレベルでした。
ステージ背景には有機LEDのディスプレイが採用され、音響は爆音、しかも2日間で20時間近くDJが生ライブをして会場を盛り上げます。
これが日本人の感性に合うか、スポーツとしてのイベントとして考えた時にどうなのかはさておき、出場する選手や観戦に来ていたお客さんは興奮する演出であったことは間違い無いです。
自分達ANNBBFの運営スタッフも決められたルールの中で、最大限に選手やお客様が楽しめる・喜んでもらえる演出にしたいという思いがあるので、ぜひ将来参考にしたい、目指したいと思える演出の内容でした。
他にも、YouTubeでのライブ配信やプローモーション用の動画撮影もかなり手が込んでいて、こういった取り組みをしていくことが今の時代に合ったファン層の獲得、新規の方への認知拡大、全体的な集客効果をもたらすんだと肌で感じました。
まずは参加選手や観客に興味を持ってもらうことが、団体を世間に知ってもらうために必要な第一歩だと感じています。
スポーツとしてのボディビルを広めていくには、イベントを運営することにももっと知恵を絞らないといけないと感じています。
こうした課題を改善していくためには、動画作成や配信ができるスタッフ、イベントの演出力を強化するテクニカルスタッフなど専門的な知識を持った方に協力してもらい、チームを作ることも必要と考えています。
そのためには今よりも団体を盛り上げ、資金を調達することが現実的な1番の課題です。
ANNBBFの歴史を守りつつ、これからの発展のために、新しいことを取り入れていく。
大変な作業ですが、限られた制約の中でできることを探して取り組んでいきたいと思います。
その他にもスタッフがみんな楽しそうに仕事をしていたり、審査員や関係者などのゲストへの対応が気持ち良かったり、日本でいうところの「おもてなし」精神を感じることができたのが印象的です。
「国境を越えても人との関わりで大切なことは変わらない」コミュニケーションの大切さに気付かされ、自分達も運営をする上で忘れてはいけない心構えであるということを再確認しました。
世界のナチュラルビルダー
ここでいうナチュラルとは、禁止薬物を使用せずボディメイクをしてきた選手のことをいいます。
ドーピングをせず身体作りをしてきたアスリート達は、世界でどのような差があるのか?
特に今回はマレーシアということもあり、同じアジア地域で似たような人種でレベルはどう違うのかとても興味がありました。
大会を2日間見て思った率直な感想は、
「大きな差はなし」
です。
骨格的にも、筋肉のつき方的にも似ているということもあり、差は見られなかったです。
日本人の方が競技人口が多いため、トップ層になると日本人のレベルはかなり高くなると予想されますが、
全体的な平均値でいうと同じくらいか、むしろアジアの諸外国の方が少し高い可能性もあるなとも感じました。
ナチュラルで競技に取り組んでいる以上、そこまで差が出ないのはある意味当然の結果です。
しかし、欧米やアフリカ系の民族は筋肉の搭載量、丸み共に凄まじいというのも現実です。
実際にゲストポーズを行ったプロのボディビルダーの骨格、筋腹の長さ、関節の細さ、全体的なプロポーションは目を見張るものがあり、これは生まれ変わらないと努力だけでは不可能と思わされました。
では、どのようにしたら世界のトップと戦えるのか…
日本人が差をつけれるとするならば、文化や価値観かなとも思います。
いわゆる「サムライ精神」や「武士道」というような日本独特の精神価値観で「究極の追い込み」をして身体を作り込めば、遺伝的な才能とは違った他の武器で戦うことができるはずです。
今回のボディビル遠征inマレーシアでは、実際に自分の目で外の世界を見ることで比較ができたことが大きな収穫でした。
選手としての視点、運営スタッフとしての視点、お客さんの視点、それから団体を動かす側の視点。
さまざまな視点で大会を観察して比較することで、日本の良いところ、悪いところを見ることができ、ANNBBFがこれからどうあるべきか、広くいえばナチュラルボディビルの価値観・良さをどのように残していくかを考えるきっかけになりました。
自分が目で見たもの、経験したことを還元して、少しでも団体が発展するようこれから活動をしていきたいと思います。
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